現在、161.2円付近で推移している。日米間の金利差拡大が円売りを促進する主要な背景となっており、米国の堅調な経済指標と連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測がこれを後押ししている。FRB高官がインフレリスクの低下に言及しつつも、2%目標達成へのコミットメントを再確認し、7月の利上げを否定しなかったことで、投資家は年内の追加利上げ期待を維持している。 一方、日本では堅調な経済活動データが金融政策に影響を与えている。製造業の景況感や企業景況感指数は高水準を維持しており、特に生産物価期待の上昇は、金融当局がより速い利上げを検討する必要があることを示唆している。市場では、6月の利上げに続き10月にも追加利上げがあるとの見方が強まっており、円安と堅調な企業活動の組み合わせがインフレの大幅な急騰リスクを伴うため、金融当局がインフレを制御できなければ、より積極的な金融引き締めに追い込まれる可能性が指摘されている。 市場では、円の急反発に明確な要因が見当たらないことから、当局による為替介入への憶測が高まっている。財務当局は円の急騰についてコメントを控えているものの、国際担当次官は以前の介入が正当化され、他国もさらなる介入に異議はないと述べている。米国の独立記念日休暇を前に流動性が薄くなる時期は、当局が介入効果を最適化する機会と見られており、円売り筋は新たな介入ラウンドを強く警戒している状況にある。このような介入警戒感は、上値の重しとして機能し、161.6円や161.8円から162.0円にかけての節目が意識される展開となっている。 今後の市場の動向を左右する重要な材料として、本日発表される米国の6月雇用統計が注目される。非農業部門雇用者数変化、失業率、平均時給の結果次第で、米国の金利見通しとドルの方向性が大きく変動する可能性がある。特に、弱い結果が出た場合には、161.1円から161.0円、さらには160.8円、160.5円といった節目を下抜け、心理的な節目である160.0円が次の重要な支持線となる可能性も指摘されている。160.0円を割り込んだ場合、158.5円、さらに157.0円から158.0円の節目が意識される。 全体的な相場の地合いとしては、米国の金融引き締め観測を背景とした円安圧力が優勢であるものの、当局による介入警戒感が強く、円売りを抑制する要因となっている。一部の金融機関は、介入や金融当局の利上げがない場合、さらに大幅な円安水準に達する可能性も排除していない。上値については、162.1円、162.3円、162.6円、162.8円、162.9円といった節目が控えており、163.0円から163.1円にかけては特に強い抵抗が予想される。さらに上には163.4円の節目も存在している。