中東情勢の緊迫化が有事のドル買いと原油高を招き、輸入物価への懸念から円売り圧力が強まっています。特に、ホルムズ海峡での船舶攻撃や拿捕の報道は、エネルギー供給への混乱を通じて日本経済に負担がかかるとの懸念を招いています。米国とイラン間の和平協議の進展が見られないことも、地政学的な不確実性を高めています。 国内の物価指標の伸びが鈍化していることや、中央銀行が次回の金融政策決定会合で金利を据え置くとの観測が円を積極的に買う材料を乏しくしており、円安の地合いが続きやすい状況にあります。直近の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコア指数が1.8%と、中央銀行の目標である2%を下回っており、これが利上げ見送り観測を補強しています。一方、米国の長期金利の先高観や、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め緩和観測の後退がドルを支援しており、日米間の金利差が円の相対的な弱さにつながっています。相場の地合いとしては、中東情勢の緊迫化による有事のドル買いと原油高に伴う輸入物価懸念からの円売り圧力が優勢との見方が広がっており、円は対ドルで相対的にパフォーマンスが低い状態が継続しています。 こうした背景から、現在、159.8円付近で推移しています。上値では160.0円の節目が意識され、この水準では為替介入への警戒感も高まり、上値が抑えられる可能性があります。さらに上には160.2円、そして160.5円の節目が存在し、この価格帯で値動きが停滞しやすいと見られています。一方、下値は159.8円が直近の節目として意識されます。これを下回ると、159.6円、159.4円、159.3円、159.2円といった節目が下値支持線として機能する可能性があります。特に159.1円の節目は、本日の予想レンジの下限付近として注目されます。