ドル円は157.00円付近で推移しており、直近の高値から反落する動きが見られます。米ドル高の勢いが一服し、円が買い戻される展開となっています。 市場では、中東情勢の長期化観測を背景とした有事のドル買いや決済通貨需要、リスク回避の動きがドルを底堅く支えるとの見方が依然として存在します。また、原油やLNG価格の急騰が日本の交易条件悪化や貿易赤字拡大を意識させ、「油に弱い円」として円売りが優勢となる可能性も指摘されています。さらに、原油高と米経済指標の上振れ(2月ADP雇用統計では民間部門の雇用者数が事前予想を上回る増加を示し、2月ISM非製造業景況指数もサービス部門の拡大継続を示唆)が米インフレ再燃と利下げ後ずれ観測を強め、米金利上昇を通じたドル高圧力となる可能性も意識されています。 一方で、円高圧力としては、157円後半から158円台では過去のレートチェック水準が意識され、政府・日銀による為替介入への警戒感が上値を抑制するとの見方が優勢です。また、日本銀行の追加利上げ継続可能性や過度な円安を問題視する姿勢が、円売りの加速をけん制する要因となっています。中東情勢悪化による世界経済の不透明感や株安がクロス円を軟化させ、ドル円の上昇を一時的に抑える可能性も指摘されています。日本銀行総裁は、経済・物価動向が予測通りに進めば利上げを継続する方針を示しつつも、中東情勢を含む世界的な不確実性が日本経済の見通しに影響を与える可能性に言及しています。 テクニカルな節目としては、上値抵抗線として157.60円、158.10円、158.40円、158.90円が意識されます。下値支持線としては、156.80円、156.70円、156.50円、156.40円、156.10円といった水準で底堅さが示される可能性があります。