本日注目すべき経済指標・イベント・ポイント
- 日本の当局による円買い介入リスク (継続中)
- 米国の主要経済指標発表(ISMサービスPMI、JOLTS求人、ADP雇用統計など) (週初め)
- 米国の非農業部門雇用者数(NFP)発表 (金曜日)
- 中東情勢の地政学的緊張 (継続中)
現在、日本の当局による大規模な円買い介入の余波と、今後の米国の経済指標発表を巡る不確実性の中で、方向感を欠いた状態が続いている。日本側では、4月末から5月初めにかけて、推定約300億ドル規模の円買い介入が実施されたと見られており、特定の水準での円安進行を阻止する目的があったとされる。財務大臣は投機的な動きに対して断固たる措置を取る用意があることを繰り返し表明しており、一部の市場参加者は、特定の水準に近づく場合、介入が継続する可能性を指摘している。また、日本銀行の直近の金融政策会合では、金利が据え置かれたものの、3名の委員が利上げに反対票を投じたことは、市場における6月の利上げ期待を高め、円を支える要因となっている。しかし、原油価格の高騰と日本の貿易条件の悪化は、引き続き円安圧力を生み出す背景となっている。 一方、米国側では、今週発表される一連の主要経済指標が市場の焦点となっている。特に、週末の非農業部門雇用者数(NFP)は、前回の水準から大幅な減速が予想されており、その結果がドルの動向に大きな影響を与える可能性がある。軟調なNFPはドル安を再燃させ、円の回復を後押しする可能性がある一方で、予想を上回る強いデータは、日米の金利差を意識させ、ドル高・円安のリスクを再燃させる可能性がある。連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に関しては、一部のメンバーが利上げと利下げの両方の可能性に言及するなど、今後の政策パスに対する不確実性が高まっている。先物市場では、年内の利上げと利下げの確率が拮抗しており、現在の金利水準維持の可能性が最も高いとされている。この見通しの変化は、ドルにとって大きな支援材料を奪っている。 地政学的なリスクも市場の地合いに影響を与えている。中東、特にホルムズ海峡周辺の緊張は継続しており、リスク回避の動きから安全資産としての米ドルへの需要を支えている。原油価格は、供給懸念と地政学的な不確実性により高止まりしている。さらに、貿易戦争の再燃の可能性も、今後の市場の不確実性を高める要因として意識されている。 このような背景から、市場は日本の当局による介入リスクが上値を抑制する一方で、中東情勢の緊張による安全資産としてのドル需要が下値を支えるという、綱引きの状態にある。上値は160.8円、160.7円、160.5円、そして心理的節目である160.0円が意識される。特に159.0円付近では、159.5円、159.4円、159.0円といった複数の節目が上値抵抗帯として機能する可能性がある。さらに158.0円付近では、158.9円、158.7円、158.4円、158.3円、158.2円、158.1円、158.0円といった節目が集中している。下値は157.1円、157.0円、156.9円、156.8円、156.7円の節目が意識される。これらを下抜けた場合、156.4円、156.2円、156.0円、155.7円、155.5円、155.1円、155.0円、154.5円、154.2円、154.0円といった節目が下値支持帯として機能する可能性がある。主要な経済指標の発表を控える中で、市場は慎重な姿勢を維持しており、明確な方向感を見出しにくい状況が続いている。