本日注目すべき経済指標・イベント・ポイント
- 6月5日 8:30 日本 4月毎月勤労統計調査-現金給与総額
- 6月5日 21:30 米国 5月非農業部門雇用者数変化
- 6月8日 8:50 日本 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP 改定値)
米国の堅調な雇用情勢と国内の金融政策正常化への期待、さらには当局による為替介入警戒感が複雑に絡み合い、方向感を模索する展開となっている。 ドル高圧力の背景には、米国の労働市場の底堅さがある。5月の非農業部門雇用者数は市場予想を大幅に上回る増加を示し、過去のデータも上方修正されたことで、米国経済の強さが改めて確認された。これを受けて、市場では連邦準備制度による年内の金融引き締め期待が強まっており、日米間の金利差拡大を通じてドル買いを誘引している。また、中東情勢の緊張が原油価格を押し上げ、供給不安に伴うリスクプレミアムの上昇とドル買いが円売りを促す要因となっている。リスク選好の動きも、ドル資金への需要を強め、短期的なドル高圧力となる場面が見られる。 一方で、円高圧力も存在している。国内では、中央銀行による金融引き締め観測が強まっており、国内金利の上昇と日米金利差の縮小を通じて円買いを促す可能性がある。特に、4月の賃金上昇率が前年同月比3.5%に加速したことは、この観測を後押しする材料となっている。また、急速な円安進行に対しては、当局による為替介入への警戒感が強まり、円買い圧力としてドルの上値を抑制する可能性がある。当局者は過度な変動に対して「断固たる措置」を取る用意があることを繰り返し表明しており、複数の市場関係者は160.0円を介入の引き金となりうると見ている。最近の外貨準備高の減少も、過去の介入コストを反映していると見られている。政府は国内経済の長期的な競争力強化を通じて円を強める方針を示している。地政学リスクの面では、中東における緊張緩和の兆しが原油価格の下落につながり、リスク資産からの資金逆流によってドルが弱含むことで円買いが優勢になる場面も想定される。 現在、160.0円付近での推移が続いており、この水準は市場で上値の節目として強く意識されている。上値については、前日の高値である160.1円や、160.2円、160.4円、160.7円といった節目が抵抗線として機能する可能性がある。特に160.0円は当局の介入警戒水準として意識され、上値を抑制する要因となっている。下値については、前日の安値である159.6円が意識されるほか、159.9円、159.8円、159.7円、159.4円、159.3円、159.0円といった節目が支持線として挙げられる。