本日注目すべき経済指標・イベント・ポイント
- 日本 5月小売業販売額 (6月29日 08:50)
- 日本 短観調査 (6月30日 08:50)
- 米国 非農業部門雇用者数 (7月3日 21:30)
日米間の金利差拡大が引き続きドル買い・円売りの主要な背景となっている。米国では利上げ観測や長期金利の上昇がドルを支える一方、日本銀行が実施した利上げは、米連邦準備制度理事会(Fed)の政策金利との間に依然として大きな隔たりがあるため、円を押し上げる効果は限定的であった。特に、Fedが緩和バイアスを撤廃し、将来の政策金利予測をタカ派的に示したことで、円を売って高金利通貨を買うキャリートレードの妙味は維持されている。 一方で、日本銀行の金融政策に対する市場の期待も高まっている。東京の消費者物価指数が加速していることは、日本銀行がさらなる利上げに踏み切る可能性を示唆しており、一部の政策委員からは政策金利を中立水準に早期に近づけるべきとの意見も出ている。国内金利の上昇は円買い材料となる可能性がある。しかし、来週発表される日本の経済指標が軟調な結果となれば、日本銀行が追加の金融引き締めを行う余地が限られるとの見方が強まる可能性もある。 相場の地合いとしては、本邦当局による為替介入への強い警戒感が上値を抑制している。現在、162.0円の節目が強く意識されており、この水準は介入警戒感が高まる領域として認識されている。一時的に上抜ける場面があっても、その後の維持は難しい状況が観測されている。さらに上には162.2円、162.3円、162.4円といった節目が控えている。 また、米国の経済指標、特に来週発表される非農業部門雇用者数(NFP)は市場の大きな注目を集めている。堅調なNFPはFedのタカ派的な姿勢を強化し、ドルをさらに押し上げる可能性がある一方、軟調な結果はドル売り・円買いの材料となり得る。最近では、米国のインフレ懸念が若干緩和されたことで、Fedの追加利上げ期待が後退し、ドルが軟化する場面も見られる。 地政学的なリスク、特に中東情勢の緊張継続や原油価格の高騰は、リスクプレミアムを高め、エネルギー価格上昇を通じてドル需要を強める円売り圧力として作用している。 下値については、161.6円付近に複数の節目が集中しており、短期的なサポートとして機能する可能性がある。その下には161.5円、161.4円、161.2円といった節目が位置し、さらに160.0円は心理的な節目として重要視されている。この水準を下回ると158.5円、さらに156.5円まで下落する可能性も指摘されている。全体として、日米金利差を背景としたドル高・円安基調が根強いものの、本邦当局による為替介入への強い警戒感が上値を抑える展開となっている。市場は突発的な材料によるレートの乱高下にも注意を払っている。