本日注目すべき経済指標・イベント・ポイント
- 日本政府・日本銀行による不意打ち介入や介入示唆への警戒感(継続)
- 堅調な米経済指標や利上げ期待の持続(継続)
- 7月6日 23:00 米国 6月ISM非製造業景況指数(総合)
- 米独立記念日振替や週明けの薄商いによるポジション調整(7月6日)
広範な米ドル高基調に牽引され、円の広範な下落トレンドが再開しています。米国の堅調な経済指標や利上げ期待の持続がドル買いを促し、米経済の強さが円売り圧力を強めているとの見方が優勢です。特に、米国の政策金利が高止まり、または追加利上げ観測が残存しているため、日米金利差が意識され、投資家はドルを選好する傾向にあります。市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年利上げする可能性を織り込みつつある一方、今後のFOMC議事録やFRB議長の発言、非農業部門雇用者数結果によって、FRBの金利スタンスや9月利上げ観測が変動する可能性も指摘されています。 地政学的なリスクも相場に影響を与えています。中東やウクライナ情勢に起因する地政学リスクが原油などの商品価格を上昇させ、安全資産としてのドル買いを促し、円安を加速させる可能性があります。また、イラン当局によるホルムズ海峡の管理と通行料徴収の意向表明が、米国との摩擦懸念を高めています。 一方で、日本当局による不意打ち介入や介入示唆への警戒感が市場に広がり、円買い優勢となり上値が抑えられるとの見方が優勢です。日本当局の沈黙は戦術変更への疑念を抱かせ、事前の警告なしに介入し、投機筋を締め出す可能性も指摘されています。財務省は無制限の円安に抵抗し続けると予想されており、円安は日本国民に不人気であり、「トリプル売り」(円、株式、債券)のリスクを高めるとされています。介入のハードルがわずかに高まっている可能性があり、過去の介入事例は段階的に高い水準で発生する可能性を示唆しています。また、原油価格の低下は、輸入インフレ抑制の緊急性を低下させ、介入の緊急性を弱める可能性も指摘されています。 日本の金融政策に関しては、日本のインフレ加速と財政懸念の高まりに対し、日本銀行が金融引き締めで後手に回っているとの見方が存在します。日本のイールドカーブのスティープ化は、米国、英国、ドイツのフラットなカーブと対照的であり、円安と長期国債利回りの上昇は、日本の財政懸念と日本銀行が金融引き締めで後手に回っている懸念を反映しています。日本のインフレは今年後半から来年にかけて加速すると予想されており、日本銀行にさらなる金融政策正常化への圧力がかかると見られています。市場では、日本銀行の金融政策正常化へのコミットメントが過小評価されているとの指摘もあります。 今後の経済イベントとしては、ドイツの製造業新規受注、ユーロ圏の卸売物価指数、小売売上高、米国のサービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値、総合PMI改定値、ISM非製造業景況指数(総合)が本日予定されており、特に米国のISM非製造業景況指数は注目されています。明日には日本の毎月勤労統計調査、全世帯家計調査・消費支出、外貨準備高、景気先行指数、景気一致指数、ドイツの鉱工業生産、米国の貿易収支が発表されます。これらの経済指標が予想を下回る場合、早期利上げ観測が後退し、ドル売りが先行して相対的に円が買われやすくなる可能性があります。 現在、上値は過去40年間の高値圏である162.8円の節目が強く意識されています。その手前では、162.7円、162.2円、161.9円、161.8円、161.7円、161.2円、161.1円といった価格帯に抵抗線が存在しており、特に161.1円から161.2円にかけては複数の節目が集中し、上値を抑える要因となる可能性があります。さらに上には163.6円、164.2円、164.5円といった節目も観測されています。 一方、下値は160.5円の節目が支持線として機能する可能性があります。この水準は直近の安値やプルバックの終点として言及されています。その上には160.7円、161.0円、161.2円、161.8円といった節目が下値を支える可能性があります。特に160.7円は予想レンジの下限とも重なる重要な水準です。さらに下には160.1円の節目も存在します。現在の水準は過去40年間の高値圏にあり、新たな高値レンジに移行したとの見方も出ている中で、ドル買い勢力が再び優勢となっています。しかし、日本当局による介入脅威が継続しているため、トレーダーは慎重な姿勢を維持しています。米国の祝日振替や週明けの薄商いにより、参加者不足からポジション調整が急速に進み、ドルが巻き戻されることで円高が進行しやすい状況も指摘されています。米政局・政策報道、地政学的リスク、米日金利見通し、欧州経済見通し変動といったリスクにより、突発的な材料でレートが乱高下しやすい状況が続いています。