本日注目すべき経済指標・イベント・ポイント
- 7/9(木) 21:30 米国 前週分新規失業保険申請件数
- 7/9(木) 21:30 米国 前週分失業保険継続受給者数
- 7/9(木) 23:00 米国 6月中古住宅販売件数(年率換算件数)
- 7/10(金) 8:50 日本 6月国内企業物価指数(前年同月比)
現在、中東情勢の緊張再燃による原油価格の上昇が主要な背景となり、これが米長期金利の上昇とドル買いを促し、円安圧力として作用している。米国のインフレ懸念や連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨への思惑から、年内の利上げ観測が市場で強まっており、米金利上昇がドルを支えるとの見方が優勢である。市場では、9月の連邦準備制度理事会(FRB)会合での利上げ確率が63%と織り込まれている。 米国の労働市場データでは、新規失業保険申請件数が予想を下回り堅調さを示唆したが、ドルを強く押し上げるには至らなかった。一方で、失業保険継続受給者数の増加は、職探しに時間がかかっている可能性を示唆しており、データには強弱が混在する。米国の金融政策への思惑が後退し、長期金利が低下する局面では、ドル売り・円買いが進むとの見方も存在する。 日本の状況としては、6月の生産者物価指数(PPI)が年次で加速するとの予想があり、これが日本銀行の金融緩和維持に対する慎重姿勢を裏付け、円を支援する可能性が指摘されている。しかし、日本銀行の金融政策正常化のペースは緩やかであり、主要中央銀行に遅れをとっているため、日米間の金利差拡大が構造的な円安要因として認識されている。 円の継続的な弱さに対しては、日本当局による為替介入への警戒感が市場に存在し、政府要人からは市場を「非常に高い緊急性を持って注視」しているとの発言がある。しかし、過去の介入効果は短命に終わっており、日本の低金利や財政悪化といった構造的な要因が円の重しとなっている。 地政学リスクの観点では、米国とイラン間の戦闘再燃が原油価格の反発を招き、ホルムズ海峡を通る原油供給リスクが高まっている。原油高は、エネルギー輸入依存度の高い日本にとって円安圧力となるだけでなく、インフレ懸念を再燃させ、各国中央銀行に金融引き締め政策の維持を促す圧力ともなっている。一方で、原油価格が安定または低下すれば、リスクプレミアムや米利上げ観測が弱まり、ドル買い需要が後退して円高要因となる可能性も指摘されている。投機筋の円売りポジションの積み上がりも円安を一段と加速させる可能性が示唆されている。 こうした背景の中、現在、162.4円付近で推移している。上値では、162.5円、162.7円、162.9円、163.0円、163.2円、163.6円といった価格の節目が意識され、円安圧力が強まる局面での抵抗となる。下値では、162.3円が直近の下値支持線として機能しており、この水準を下回ると、162.2円、162.0円、161.9円、161.7円、161.6円、161.5円、161.4円、そして重要な161.1円の節目が下値を支える可能性がある。