市場サマリー
米国の金融政策正常化観測や追加利上げ期待が根強く、これに伴う米長期金利の上昇が日米金利差拡大を促し、ドル買い・円売りの主要な背景となっている。市場では、米株式市場における買い戻しやAI関連銘柄の堅調な動きがリスク選好の地合いを強め、ポジション調整に伴う円売り・ドル買いを加速させているとの見方が優勢だ。さらに、中東情勢の緊張や地政学リスクの高まりが原油価格の上昇やインフレ懸念を刺激し、ドル高を通じて円安圧力を強める要因として意識されている。
一方で、円高方向への圧力も存在している。世界的なリスクオフの局面や株価下落が進む場合には、安全資産としての円買いが優勢となり、ドルが売られやすくなる可能性がある。また、米長期金利の低下や米国債入札の不調がドルを押し下げ、日米利回り差の縮小を通じて相対的に円が強含む可能性も指摘されている。今週予定されている日本銀行の金融政策決定会合や総裁会見において、政策見通しに変更があれば、市場は円高方向へ敏感に反応するリスクがあるため、警戒感も高まっている。今後の相場動向を左右する主要なイベントとして、米国では連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、政策金利の発表と連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見が予定されている。これに加えて、9月の耐久財受注、新築住宅販売件数、10月の消費者信頼感指数など、経済指標の発表も相次ぐため、市場の注目が集まっている。
現在、市場では156.6円から158.2円のレンジが意識されている。上値は、前取引日の高値である157.6円が意識され、その上には157.9円、158.3円、158.4円、158.6円、158.9円といった節目が抵抗線として控えている。下値は、前取引日の安値である156.6円が意識され、その下には156.9円、156.3円、156.0円といった節目が支持線として機能する可能性がある。